2020年3月に選抜高校野球大会が行われますが、コロナウイルス感染拡大の影響で開催が危ぶまれています。
コロナウイルス感染拡大の予防対策として様々なスポーツの大会で中止や延期になる措置がとられています。
野球界も例外ではなくプロ野球では2月29日以降に行われる全てのオープン戦を無観客試合とするなど多大な影響が出てきています。
コロナウイルスが選抜高校野球大会に与える影響やその対策、中止や無観客試合などの措置がとられるのか考えていきます。
2020年3月11日日本高野連は、コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い初めて中止を決定しました。
選抜高校野球2020コロナ対策は?
3月5日追記
3月4日に行われた選抜大会の運営委員会では無観客試合での実施に向けて準備を進める方向であると発表し、大会前の各校の甲子園練習や監督会議、開会式の中止が決まりました。
また、キャプテントークなども中止となり3月13日に行われる組み合わせ抽選会は主催者による代理抽選によって行われるようです。
さらには大会に出場する各校に3月15日まで対外試合や遠征合宿を自粛するよう要請しました。
大会要項では「出場校は3月18日以降は大会行事を終え自校に戻るまでは練習試合はできない」と書かれています。
つまり、選抜大会出場校が練習試合ができるのは3月16日、17日の2日間ということになります。
実戦感覚が鈍った状態で大会本番を迎えてしまう学校がかなり多くなってしまいそうですが、これも仕方のないことでしょう。
【3月5日以前の情報】
日本高等学校野球連盟(高野連)は3月19日に開幕する選抜高校野球大会について現時点では予定通り開催するとしていますが、3月4日に行われる選抜大会の運営委員会でさらに協議をする予定だそうです。
また、政府は2月26日からの2週間において多数の人数が集まる全国的なスポーツイベントや文化イベントの開催は中止、延期、規模縮小の対応をとるように要請しています。
政府の見解は「これから1〜2週間が急速な感染拡大か終息かの瀬戸際」であることから、この2週間の感染拡大状況が選抜高校野球大会に与える影響はかなり大きいと思われます。
もし、感染拡大に歯止めがかからないようですと中止や延期になる可能性も出てきそうですよね。
少なくとも例年通りに行われることはかなり困難になるのではないでしょうか。
高校野球でもコロナ対策に乗り出した例が出てきていて、東京都高等学校野球連盟は春季東京都大会において1次予選を中止にし秋の都大会に出場した64チームのみで行うことを発表しました。
これはウイルス対策としてやむを得ない決断だったと思いますが、個人的にはかなり非情な決定だと感じました。
昨秋の都大会の1次予選で敗れてしまったチームは9月中旬に公式戦が終わり半年後の3月の春季大会に向けて悔しさを胸に練習を積んでいて、待ち遠しさもあったと思います。
そのようなチームはリベンジの機会を与えられることもなく残す公式戦は夏の大会のみという状況になってしまったのです。
ただでさえ公式戦が少ない高校野球においてこのような措置は選手達にとってかなり辛いものであると思います。
しかし、東京都高等学校野球連盟もコロナウイルスの感染拡大防止のために下した決断であることには間違いないでしょうし春季大会をすべて中止にする選択肢もおそらくあったと思います。
それでも選手達やその関係者の努力の成果を発揮できる舞台をなんとか確保したいという思いでこのような措置につなげたのでしょうから東京都高等学校野球連盟は難しい時期に最善の判断をしたと言えるでしょう。
では、選抜大会ではどのような対策が適切となってくるのでしょうか。
個人的な意見としましては観戦者を保護者や関係者のみにして開催することが1番現実的ではないかと思います。
出場する選手の中には親元を離れ寮生活をしている人もいて、家族や地元の仲間に見せる晴れ舞台として甲子園はこれ以上ない場所です。
なのでそのようなことを配慮しつつウイルス拡大をできるだけ防ぐ方法は観戦者を限定することが最適だと思います。
また、多数の選手がグラウンドに長時間密集する開会式は控えて各チームのキャプテンのみが参加し短時間で行うか、式自体を中止にするというのも妥当な手段と言えるでしょう。
選抜高校野球2020コロナの影響で中止になる可能性は?
3月5日追記
3月11日に開かれる臨時運営委員会で無観客試合についてより具体的な詳細が発表される見込みですが、これからさらに感染拡大状況が悪化したり、大会期間中に出場選手や関係者の感染が確認された場合には中止という措置がとられる可能性があるようです。
【3月5日以前の情報】
選抜高校野球大会が中止になる可能性はかなり低いでしょう。
理由としては例年通りに行うことが難しいにしても入場者の限定や開催時期の延期など様々なケースでの開催が考えられるからです。
入場者を限定をする場合は保護者、関係者のみとするパターンや完全に観客を無しにする無観客試合などが考えられます。
開催時期の延期も日程が限られてはいますが十分にありえるのではないでしょうか。
しかし日本高等学校野球連盟の小倉事務局長が「他競技の動向を見ながら慎重に判断したい」と述べていることから状況によっては中止も考えられます。
もし中止になった場合、出場が決まっていた高校の選手や関係者がどのような気持ちになるのか想像するだけで胸が苦しくなります。
なんとか中止は避けてもらいたいですね。
選抜高校野球2020コロナの影響で無観客試合になる可能性は?
3月5日追記
3月4日の運営委員会では無観客試合での開催に向けた準備を進めると発表され、保護者や関係者も入場を認められないことが濃厚となりました。
【3月5日以前の情報】
今回の選抜高校野球大会において無観客試合が行われる可能性は十分にあると予想します。
今後の感染拡大状況にもよりますがスポーツに限らず多数の人数が集まるイベントが次々と中止、延期となっている現状を考えると例年通り一般客を球場に入れて開催することはまず無いのでは?と思います。
ならば選択肢は無観客試合のみかと言われるとそういう訳では無く、前述にもある通り保護者や関係者のみといった入場者を限定した形で試合が行われることも十分考えられます。
実はこれには似たような前例があり、2010年夏の高校野球宮崎県大会では当時流行していた口蹄疫の感染拡大を防ぐため観戦が許されたのは選手の保護者のみだったそうです。
さらには抽選会の参加人数を縮小したほか開会式を中止にする措置もとられました。
今回の選抜大会でも同様の措置がとられても全く不思議じゃないですよね。
選抜高校野球2020コロナの影響で延期になる可能性は?
3月5日追記
大会会長の丸山昌宏氏はプロ野球との日程の関係もあり延期には否定的であり、可能性としてはかなり低いと言ってもいいでしょう。
【3月5日以前の情報】
延期という措置がとられる可能性も大いにあるとは思いますが甲子園はプロ野球の阪神タイガースの本拠地球場であり、例年では選抜大会終了後にプロ野球の公式戦の会場として使用されます。
現時点の日程では選抜大会の決勝戦が行われるのは3月31日であり、阪神タイガースがシーズン開幕後初めて甲子園を使用するのが4月7日となっていることから延期できても1週間が最長ではないかと思います。
また、延期の影響で出場校の選抜大会と各都道府県の春季大会との日程が被ってしまう事態に陥る可能性も否定できません。
そもそも1週間程度の延期でウイルス感染拡大状況に変化が起きるか微妙なところでもあります。
これらの理由から延期という措置は有効な手段であるとは言いにくいのではないでしょうか。
中止や無観客試合になった場合のチケット払い戻し方法は?
3月5日追記
無観客試合での開催の方向性が示されたことによって前売り券の販売を取りやめ、払い戻しに対応すると発表されました。
前売り券を購入した方々は現地での観戦を楽しみにしていたことでしょうから残念ではありますが、これは仕方のないことですし払い戻しがあることに安心した人もいるのではないでしょうか。
【3月5日以前の情報】
選抜大会のチケットは2月28日から1〜2回戦の日付指定券のみの発売が始まっています。
販売サイトによっては大会初日から3日目前後までは完売となっているところもあるそうで、例年通り開催することを期待している人も一定数いることは間違いなさそうですね。
では大会が中止になったり無観客試合が行なわれる場合はチケットの払い戻しはあるのでしょうか。
あるセンバツのサイトでは前売り券の払い戻しについて
「日付指定の券のため第1試合が降雨等で成立せず、以降の試合も中止となった場合、入場券は翌日無効です。
当日に限り阪神甲子園球場主催者窓口で、翌日からは購入店舗で払い戻しいたします」
と明記されています。
これを見るだけでは中止や無観客試合の措置がとられた場合に払い戻しされるかどうかハッキリとは分かりませんね。
個人的にはもし中止や無観客試合などでチケットが無効になった場合、購入店舗での払い戻しが1番現実的ではないかと思いますし払い戻し無しはさすがに考えづらいです。
選抜高校野球2020コロナの影響に関する世間の声は?
コロナウイルスの影響でセンバツはどうなってしまうのだろうか。
3/2から春休みの間休校で部活動も学校活動の一環だから練習できないということになってしまうし。
仮にセンバツが中止だと甲子園に行ける機会が1回失うことになるのでせめてでも無観客試合もしくは延期にして欲しい…#センバツ
— Leo Ichiryu (@LeoIchiryu) February 27, 2020
センバツ中止になったら、センバツ出場校には、今夏の甲子園出場権を与えてほしいなぁ。
夏の地方大会には出場して、優勝したら、そのまま甲子園。途中で負けたりしても、春の権利で甲子園。各県1〜3代表の可能性あり。
ざっと見積って、68代表ぐらい。
え? 大会が終わらない?
(妄想です)— 大利 実(『打撃伝道師 県相模原で説くコツの教え』2月25日発売) (@mino8989) February 27, 2020
公立校だけが休校で
対外試合も部活動も
春休みまでできないということは
大会に出場できない?私立校だけ
対外試合解禁後に練習試合
大会に出場できる?高校野球も教育の一環
公立と私立で
部活動、練習試合、大会出場が
かわるわけがないどうみてもセンバツ中止の流れ
でも明日チケット発売
— なごみ (@nagominagomih) February 27, 2020
ネット上では様々な意見が飛び交っていますね。
「選手が甲子園の土を踏む機会を奪ってはいけない」という意見や「休校の要請が出た関係で公立と私学に不公平な面が出てくる可能性があるから中止が妥当じゃないか」といった主張も見られますね。
個人的に良いなと感じたものが「もし選抜高校野球大会が中止になったら夏の甲子園出場校をセンバツ出場予定だった高校+予選を勝ち抜いた高校にする」というアイデアでした。
止むを得ず中止という判断が下されても仕方ない部分もありますので、出場予定だった高校に夏の甲子園の出場権を確約させるという発想は非常に素晴らしいので検討してもらいたいです。
3月5日追記
他競技の選抜大会が次々と中止になっている中で高校野球だけ開催されることに批判的な声もありますが、日本高等学校野球連盟の八田英二会長の「開催中止が1番簡単。夢の実現のために大人としてできることを最大限やろう」という高校球児想いな言葉を聞くと、決して収益目的で開催を強行しようとしている訳では無いと思いました。
実際、無観客試合で開催ということは収益がかなり減ってしまいますからね。
まとめ
3月5日追記
- 3月4日に行われた運営委員会では無観客試合で開催する準備を進めると発表
- 甲子園練習や開会式が中止
- 抽選会は主催者による代理抽選
- 出場校に3月15日まで対外試合や遠征合宿の自粛を要請
- 観戦拡大状況の悪化や、大会期間中に選手や関係者に感染が確認された場合は中止の可能性あり
- 丸山会長は延期には否定的
- 前売り券の販売を取りやめ、払い戻しに対応すると発表