MGCファイナルチャレンジで注目を集めている大阪国際女子マラソン2020は今回で第39回目を迎えます。
これまでの大会で多くの名勝負が繰り広げてきました。
東京オリンピックの女子マラソンの代表の最後の枠を狙う選手だけではなく、海外の招待選手も強豪選手が出場予定となっています。
招待選手とともに今回の大阪国際女子マラソンの見どころと優勝候補を予想をしていきます。
松田瑞生(ダイハツ)選手が日本歴代6位となる2時間21分47秒で2年ぶり2度目の優勝を勝ち取りました。
これで、東京オリンピックの女子マラソンの残り1枠へと1歩前進しました。
大阪国際女子マラソンで2020の招待選手は?
大阪国際女子マラソンには国内外で下記の選手が招待選手となっています。
国内外問わずトップクラスの選手が出場予定となっておりハイレベルな優勝争いが見られるのではないかと思います。
国内外招待選手
名前(年齢) | 国籍or所属チーム | 自己ベスト |
---|---|---|
ハフタムネッシュ・テストファイ(25歳) | エチオピア | 2時間20分13秒 |
メスケレム・アセファ(28歳) | エチオピア | 2時間20分36秒 |
ミミ・ベレテ(31歳) | バーレーン | 2時間21分26秒 |
ボルネス・ジェプキルイ(33歳) | ケニア | 2時間21分26秒 |
福士 加代子(37歳) | ワコール | 2時間22分17秒 |
松田 瑞生(24歳) | ダイハツ | 2時間22分23秒 |
シンタエフ・レウェテン(23歳) | エチオピア | 2時間22分45秒 |
小原 怜(29歳) | 天満屋 | 2時間23分20秒 |
ファツマ・サド(28歳) | エチオピア | 2時間24分16秒 |
リサ・ウェイトマン(41歳) | オーストラリア | 2時間25分15秒 |
谷本 観月(25歳) | 天満屋 | 2時間25分28秒 |
竹地 志帆(29歳) | ヤマダ電機 | 2時間25分29秒 |
田中 華絵(29歳) | 資生堂 | 2時間26分19秒 |
カタリナ・スタインラック(30歳) | ドイツ | 2時間27分26秒 |
石井 寿美(24歳) | ヤマダ電機 | 2時間27分35秒 |
山口 遥(32歳) | AC・KITA | 2時間27分39秒 |
下門 美春(29歳) | 埼玉陸協 | 2時間27分54秒 |
阿部 有香里(30歳) | しまむら | 2時間28分02秒 |
ムンフザヤ・バヤルツォグト(26歳) | 2時間29分18秒 |
※番号はゼッケンの番号を記しています。
東京オリンピック女子マラソン代表最後の枠を狙う選手
東京オリンピック女子マラソン代表最後の枠を狙う選手は全部で5名います。
- 小原怜選手
- 福士加代子選手
- 松田瑞生選手
- 安藤友香選手
- 前田彩里選手
今回の大阪国際女子マラソンに出場するのは、福士加代子選手と松田瑞生選手です。
大阪国際女子マラソンで2020優勝候補予想は?
ペースメーカーが30キロまで引っ張ることが予想されますので、気象条件にもよりますが、ハイペースでレースが展開されて行くのではないかと思います。
2時間22分22秒という記録を意識しながらレースが展開されるとともに30キロ以降は駆け引きも見られる面白いレースになることを予想をします。
外国人招待選手も力を持っている選手が多く出場しますので誰が優勝してもおかしくはないかと思います。
前回大会の優勝者のファツマ・サド選手や2時間20分台、21分台の記録を持っている外国人招待選手が4人もいますが、やはり期待したいのは日本人選手の優勝と2時間22分22秒以内の記録です。
その中で注目すべき選手としては福士加代子選手と松田瑞生選手です。
福士加代子選手は大阪国際女子マラソンを2度優勝、松田瑞生選手は2018年に優勝をしており、コースや勝負所での駆け引きに優位に働いていくのではないかと思います。
ただ、福士加代子選手は昨年の大会で転倒し大事をとって途中棄権するとともに全盛期のスピードやスタミナというのは年齢的には厳しいかもしれません。
また、松田瑞生選手はMGCで序盤から遅れてしまい、調子の浮き沈みがある選手ですのでやってみないとわからない状況ともいえます。
ただ、この2選手にはそれぞれそれを上回る準備をしてきているかと思いますので、期待値も含めて優勝候補に挙げます。
大阪国際女子マラソンでの過去の結果は?
過去5年の結果・歴代記録TOP10は次のようになっています。
大阪国際女子マラソン2019
優勝 | ファツマ・サド(エチオピア) | 2時間25分39秒 |
2位 | 小原怜(天満屋) | 2時間25分46秒 |
3位 | ボルネス・ジェプキルイ(ケニア) | 2時間26分01秒 |
リオデジャネイロオリンピック以来のマラソンに出場した福士加代子選手に注目が集まりましたが、12.7Km付近で他の選手と接触をして転倒するアクシデントがあり、その後はレースに復帰をしていましたが、途中遅れてしまい35Km付近で途中棄権となりました。
優勝争いは3選手に絞られる中、ファツマ・サド選手がラスト抜け出してそのまま制しました。
大阪国際女子マラソン2018
優勝 | 松田 瑞生(ダイハツ) | 2時間22分44秒 |
2位 | 前田 穂南(天満屋) | 2時間23分48秒 |
3位 | 安藤 友香(スズキ浜松AC) | 2時間27分37秒 |
既に夏の北海道マラソンで優勝しMGCの出場権を手に入れている前田穂南選手と初マラソンの松田瑞生選手が激突。
2人とも高校は大阪薫英女学院高校のOG同士の戦いとなりました。
中盤で前田穂南選手が抜け出すものの後半に松田瑞生選手が追いつき逆転をして好記録で優勝しました。
大阪国際女子マラソン2017
優勝 | 重友 梨佐(天満屋) | 2時間24分22秒 |
2位 | 堀江 美里(ノーリツ) | 2時間25分44秒 |
3位 | 田中 華絵(第一生命) | 2時間26分19秒 |
重友梨佐選手は中盤、先頭集団から遅れるものの後半粘りのレースをして巻き返しをして35Kmすぎに2位の堀江美里選手を逆転してそのまま優勝テープをきり念願の初優勝と世界選手権のマラソン代表となりました。
堀江美里選手は一時は先頭に立ったものの逆転されてしまい2年連続2位となりました。
大阪国際女子マラソン2016
優勝 | 福士 加代子(ワコール) | 2時間22分17秒 |
2位 | 堀江 美里(ノーリツ) | 2時間28分20秒 |
3位 | 竹中 理沙(資生堂) | 2時間29分14秒 |
リオデジャネイロオリンピックの代表選考会を兼ねたレースで福士加代子選手とロンドンオリンピックマラソン代表で2大会連続出場を目指す重友梨佐選手に注目がされる中、序盤よりハイペースでレースが展開される中、中盤以降、福士加代子選手が独走態勢となり、最後までペースを落とさず好記録で3年ぶり2度目の優勝を飾り、オリンピックの代表の座をほぼ確定的にしました。
大阪国際女子マラソン2015
優勝 | エレナ・プロコプツカ(ラトビア) | 2時間24分7秒 |
2位 | 重友 梨佐(天満屋) | 2時間26分39秒 |
3位 | 渡邊 裕子(エディオン) | 2時間28分36秒 |
*当時、優勝テープをきったのはタチアナ・ガメラ選手(2時間22分09秒)でしたが、ドーピング失格のため取り消し
ガメラ選手と重友梨佐選手が序盤から2人での争いとなったが、重友梨佐選手が中盤以降失速をしてエレナ・プロコプツカ選手にも逆転をして3番目でゴール(ガメラ選手は失格のため正式順位は2位)して世界選手権のマラソン代表となりました。
大阪国際女子マラソン歴代TOP10
1位 | 野口 みずき(グローバリー) | 2時間21分18秒 | 2003年 |
2位 | 千葉 真子(豊田自動織機) | 2時間21分45秒 | 2003年 |
3位 | 坂本 直子(天満屋) | 2時間21分51秒 | 2003年 |
4位 | 福士 加代子(ワコール) | 2時間22分17秒 | 2016年 |
5位 | ローナ・キプラガト(ケニア) | 2時間22分22秒 | 2003年 |
6位 | 松田 瑞生(ダイハツ) | 2時間22分44秒 | 2018年 |
7位 | リディア・シモン(ルーマニア) | 2時間22分54秒 | 2000年 |
8位 | 弘山 晴美(資生堂) | 2時間22分56秒 | 2000年 |
9位 | エレナ・プロコプツカ(ラトビア) | 2時間22分56秒 | 2005年 |
10位 | 渋井 陽子(三井住友海上) | 2時間23分11秒 | 2001年 |
大阪国際女子マラソン2020の見どころは?
大阪国際女子マラソンの見どころとしては次の3点があげられます。
優勝者&優勝記録
MGCファイナルチャレンジとなる大阪国際女子マラソン2020では優勝争いもですが、オリンピックを狙っている選手は優勝だけではなくタイムも重要となってきます。
2時間22分22秒を1秒でも早くきっておく必要があるので、序盤よりハイペースでのレースが展開されるのではないかと思います。
歴代記録のTOP5のうち4つが2003年大会となっていますので気象条件によっては大会記録や大会ハイレベルな記録が見られるかもしれません。
ペースメーカーに新谷仁美選手
ペースメーカーをつとめる1人に日本を代表するランナーの新谷仁美選手がペースメーカーを努めます。
駅伝で活躍の新谷仁美選手は東京オリンピックでは10000mでの出場を狙っている新谷仁美選手が、ペースメーカーを務めてハイペースでのレース展開と選手のアシストに期待をしたいと思います。
テレビ中継の解説陣が豪華
大阪国際女子マラソン2020は関西テレビが生中継で放送をしていきますが、解説陣がおなじみの増田明美さんをはじめ、有森裕子さん、高橋尚子さん、野口みずきさん、千葉真子さんとオリンピック、世界選手権のマラソンメダリスト達ととても豪華となっています。
また、副音声では三井住友海上で活躍をした土佐礼子さんと渋井陽子さんが務め、女子マラソンのレジェンド達が集まるのもないのでその一つ一つの話にも注目をしてもらいたいですね。
まとめ
- 大阪国際女子マラソンの国内外招待選手は19名
- 優勝予想として、前回大会優勝のファツマ・サド選手や2時間20分、21分台の力を 持っている外国人選手もいるが、優勝経験のある福士加代子選手、松田瑞生選手 に期待を込めて優勝予想
- 歴代最高記録は2003年の野口みずきさんの2時間21分18秒
- 見どころとしては、優勝者とともに優勝タイム、ペースメーカーが新谷仁美選手、テレビ中継の解説陣が豪華