2019年日本女子ツアー最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で優勝し、“深紅のチャンピオン”とよばれ今話題のペソンウ選手。
クラブセッティングやキャディバックなど、どのようなギアを使っているのか気になるところです。
実はこの大会で優勝する前から、韓国・日本において輝かしい成績を残しています。
ペソンウ選手のクラブセッティングやキャディバック、これまでの戦績について徹底調査していきます。
ペソンウのクラブセッティング2019
タイトリストと総合契約を結んでいるペソンウ選手は、クラブ、ボールともにすべてタイトリストで統一されたクラブセッティングとなっています。
ドライバーは【TS4ドライバー】で、ロフトは8.5度を使用しています。
通常、女子プロは9.5度から11度前後のロフトを主に使用していますが、8.5度となれば、球を上げることが非常に難しいはずです。
しかし、ペソンウ選手のドライバーショットは、安定した下半身とダウンブロー気味のインパクトによりスピンがかかりやすいという特徴があります。
そのため、小さなロフトでもスピン量によって高い弾道を実現することができています。
シャフトはフジクラ・スピーダーの最新モデルであるエボリューション 6を使用しています。
フェアウェイウッドは【917 F3 フェアウェイウッド】。
917 F3はTS4より2年ほど前に出たモデルですが、こちらはTS4にはないSURE FIT CGが採用されており、重心をトゥ寄りやヒール寄りに自分で調整できることが特徴的です。
これにより、フェード、ドローの調整がしやすくなっています。
そしてロフトは13.5度となっており、こちらもドライバー同様、通常より1.5度立てたセッティングです。
ユーティリティは【TS2 ユーティリティ(19度、21度、23度)】。
女子プロはショートウッドを入れて3度~4度刻みにすることが多い中、ペソンウ選手はロフトピッチの小さいユーティリティを3本使用することで、長いミドルホールのセカンドショットにおいても、正確な距離感でピンを狙っていけるという強みがあります。
アイアンは【T100 アイアン (5番~P)】。
タイトリストのアイアンは、大きすぎないプロ好みの伝統的なヘッドサイズとなっています。
中でもT100は、ツアープレーヤーの求める正確なキャリー、構えやすいフェースプロファイル(=構えたときの見た目)、そして感性に響く打感・打音を実現しています。
やはりアイアンも、飛距離よりコントロール性能を大切にしており、その結果がパーオン率74%(7位)という好成績につながっているかもしれません。
また、2019年夏の段階ではアイアンは917APシリーズを使用していましたが、この冬に最新モデルであるT100に切り替えています。
メーカーの最新技術を、自らのクラブセッティングに積極的に取り入れることができていますね。
ウェッジは【ボーケイ SM7 ウェッジ (48度、52度、58度)】。
最近流行のストロングロフト化により開いてしまったPWとAWのギャップを埋めるため、48度を入れていたものと思われます。
パターはスコッティ・キャメロンのフューチュラX5 プロトタイプを使用しています
上記のクラブセッティングだと15本になってしまいますので、コースによってユーティリティの本数やウェッジの本数を加減して14本になるよう調整しているようです。
(meijiカップでは19度ユーティリティを抜き48度ウェッジを入れ、リコーカップではその逆をセッティング)
ペソンウのキャディバッグは?
リコーカップの映像を見ていると、白と青を基調としたキャディバッグを使っているのがわかります。
総合契約を結んでいるタイトリストの最新のギア情報を見ても、このような色のキャディバッグは発売されていないため、もしかすると別のブランドのキャディバッグかもしれません。
ペソンウ選手がどのブランドのキャディバッグを使用しているのか、詳しい情報が分かり次第追記します。
ペソンウのドライバー飛距離は?
2019年の平均ドライバー飛距離は241.71ヤードで27位となっています。
また注目すべきことに、フェアウェイキープ率でも70.6997%で24位に入っており、この2つの順位を足し合わせた「トータルドライビング」では渋野日向子選手らを抑えて2位にランクインしています。
ウッドのロフトを立てたクラブセッティングが特徴のペソンウ選手ですが、飛距離と正確性のバランスの取れた選手であることがわかります。
ペソンウの2019年現在の成績は?
8月の北海道 meiji カップで、テレサ・ルー選手とのプレーオフを制し日本ツアー初優勝を飾りました。
そして最終戦のLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップでは2位に4打差をつけ2勝目、メジャー初優勝を手にしました。
ペソンウ選手にとって2019年はルーキーイヤーでありながら年間30試合に出場し、上記2勝を含めトップ10入りが13回、予選落ちはわずか3回という素晴らしい成績を収めました。
また、60台でラウンドした数は全選手中1位の42回を記録しており、この爆発力が人気の秘訣かもしれません。
【2019年出場試合全成績】
第32回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント | 予選落ち |
ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGRレディスカップ | 6T |
Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント | 予選落ち |
第7回アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI | 13 |
ヤマハレディースオープン葛城 | 3T |
スタジオアリス女子オープン | 27T |
KKT杯バンテリンレディスオープン | 12T |
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ(メジャー) | 2 |
ほけんの窓口レディース | 48T |
中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン | 3T |
リゾートトラスト レディス | 2 |
ヨネックスレディスゴルフトーナメント | 16T |
アース・モンダミンカップ | 21T |
資生堂 アネッサ レディスオープン | 26T |
センチュリー21レディスゴルフトーナメント | 予選落ち |
大東建託・いい部屋ネットレディス | 2T |
北海道 meiji カップ | 優勝 |
NEC軽井沢72ゴルフトーナメント | 7T |
CAT Ladies 2019 | 27T |
ニトリレディスゴルフトーナメント | 25T |
日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯(メジャー) | 35T |
第50回デサントレディース東海クラシック | 33T |
ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント | 2 |
日本女子オープンゴルフ選手権(メジャー) | 20T |
NOBUTA GROUP マスターズGCレディース | 12T |
樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント | 5 |
TOTOジャパンクラシック | 18T |
伊藤園レディスゴルフトーナメント | 3 |
第38回大王製紙エリエールレディスオープン | 7T |
LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(メジャー) | 優勝 |
ペソンウの今までの戦績は?
日本でのデビューは2019年シーズンでしたが、2012年に韓国(KLPGA)でプロ転向しています。
翌2013年には、韓国下部ツアーの務安CCカップでプロ初優勝を果たしました。
韓国LPGAツアーにおいては2016年E1チャリティーオープンにおいてツアー初優勝し、同年のKLPGA選手権でメジャー初勝利を飾っています。
なんと、韓国・日本両ツアーにおいて、初優勝の年にメジャー初優勝も飾るという偉業を達成しています。
2018年には韓国LPGAツアー年間獲得賞金ランキング2位となり、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のファイナルクォリファイングトーナメントで14位となったことで、2019年の日本ツアー出場権を獲得しました。
その2019年に早くも日本ツアー優勝を果たしたことにより、JLPGA91期生(インターナショナルプロフェッショナル会員)となりました。
91期生といえば、「プラチナ世代」として有名な安田祐香選手や古江彩佳選手と同期ということになります。
今後、黄金世代やプラチナ世代とともに女子ツアーを牽引していく存在になりそうです。
まとめ
- ペソンウのクラブはタイトリスト総合契約
- ペソンウのドライバーはTS4 ドライバー(8.5度) スピーダー エボリューション 6(硬さR)
- ペソンウのフェアウェイウッドは917 F3 フェアウェイウッド(13.5度)
- ペソンウのユーティリティはTS2 ユーティリティ(19度、21度、23度)
- ペソンウのアイアンはT100 アイアン(5~P)
- ペソンウのウェッジはボーケイ SM7 ウェッジ(52度、58度)
- ペソンウのパターはスコッティ・キャメロン フューチュラX5 プロトタイプ
- ペソンウのボールはプロ V1X
- 2018年には韓国LPGAツアー年間獲得賞金ランキング2位