2019年2月に行われた四大陸選手権、ショートプログラムでは5位と出遅れてしまった紀平梨花選手でしたが、フリーではトリプルアクセルも成功させほぼノーミスで逆転優勝を果たしました。
その時の逆転優勝動画と、それに対する海外の反応が話題となっています。
紀平梨花選手は日本だけでなく、海外からも注目されているのです。
今回は、そんな紀平梨花選手の逆転優勝とそれに対する海外の反応をご紹介します。
紀平梨花選手が逆転優勝動画は?
ショートで5位と出遅れた紀平梨花選手でしたが、見事フリーでノーミスの演技をし見事逆転優勝を果たしました。
紀平梨花選手 FS1位 逆転優勝
チャレンジカップ(オランダ)#紀平梨花 #フィギュアスケート
① pic.twitter.com/qdAXLkz6aR— Caffe Latte☕️ (@sjunchan1) 2019年2月24日
フリーで2位につけた三原舞依選手に10点以上の差をつけての圧巻の演技でした。
紀平梨花選手は今シーズンのフリーの演技構成は、通常ですと冒頭に2本トリプルアクセルを跳ぶ予定です。
しかし今回の四大陸選手権のフリーでは、トリプルアクセルを初めの1本だけにしました。
直前の左薬指の怪我や前日のショートプログラムでトリプルアクセルを失敗していたこともあり、フリーではトリプルアクセルを1本だけに集中して手堅くまとめる作戦にしたのだと思われます。
その作戦は見事成功し、紀平梨花さんは冒頭のトリプルアクセルだけでなくそれ以降の全てのジャンプを成功させました。
また、紀平梨花選手のジャンプはスピードに乗ったまま軽々跳び、着氷も流れるので今回もジャンプに対する出来栄え点がとても高かったです。
しかし、紀平梨花選手のすごいところはジャンプだけではないのです。
今回のフリーの演技では、スピンもステップも最高評価のレベル4を獲得し、出来栄えも非常に高い評価を受けていたのです。
高難度のジャンプでノーミスかつ他の要素でも高評価を受けたからこそ逆転優勝をすることができたのですね。
紀平梨花選手自身も手ごたえがあったようで、演技終了直後にガッツポーズをしていましたね。
紀平梨花選手が逆転優勝に対する世間の評価は?
四大陸選手権2019。技と技の繋ぎの滑らかさ、競技じゃなく演技をみているような妖艶さ、やはり紀平梨花ちゃんは四大陸では別格ですよね。2本揃えなくても大差で優勝。お見事です。梨花ちゃん、世界選手権でのロシア勢とのガチンコ、全力で応援してます!#四大陸 #フィギュア #紀平梨花
— ありあけ (@ariake2018) 2019年2月10日
紀平梨花ちゃん、強いな!
彼女はジャンプが素晴らしいけどそれ以外も腕のしなやかさや優雅さもあり魅せる演技が出来るよね。
優勝おめでとう! #mitazo— あつひよこ (@a2hiyoko) 2019年2月10日
ショートプログラムが終わった時点では、トリプルアクセルの失敗に「まさか」という声が多く聞かれました。
しかし、フリーでは絶対にトリプルアクセルを跳ぶ、という気持ちが伝わるかのように冒頭のジャンプをきれいに決めた気持ちの強さが素晴らしいです。
Twitterでも
「やはり紀平梨花ちゃんは四大陸では格別」
「彼女はジャンプが素晴らしいけどそれ以外も腕のしなやかさや優雅さもあり魅せる演技が出来るよね」
というように世間でも話題になっていました。
紀平梨花選手が逆転優勝までの道のりとは?
紀平梨花選手は、四大陸選手権のショートプログラムで得意とするトリプルアクセルに失敗して5位と出遅れてしまい、フリーでの逆転に懸けていました。
ショートプログラムでのトリプルアクセルの失敗は、試合前に起きた2つのハプニングが影響してしまったようです。
まず、12月末に新調したばかりのスケート靴のうち、トリプルアクセルの踏切を行う左足の靴がへたってきてしまっていたようです。
そこで、急遽予備として持参していた新しいスケート靴に変えざるを得ませんでした。
通常ですと、スケート靴に慣れる時間が必要ですので試合直前にスケート靴を変えることはしません。
しかしこの時、紀平梨花選手は試合まで3日しかない状況でスケート靴を変える決断をしたのです。
また、ハプニングの2つ目は、試合前の練習で左薬指を亜脱臼してしまったことです。
新しい靴に早く慣れようと練習している際にジャンプの転倒で痛めてしまったのです。
ジャンプを締める時に両手も握った状態になるので、それができなくなってしまいました。
フィギュアスケートでは、少しでも身体の感覚が変わってしまうとジャンプにも大きく影響すると言われています。
指を痛めた後はしばらく腫れがひかなく、本番でも指をテーピングで固定して臨んでいました。
この2つのハプニングが紀平梨花さんを襲い、試合前には大きな不安があったと思います。
そのような不安によりショートプログラムではトリプルアクセルを失敗してしまいました。
しかしショートプログラムが終わると、すぐに気持ちを切り替えた紀平梨花さん。
失敗した原因を自分自身で分析して、翌日のフリーでは「絶対にトリプルアクセルを成功させる」と強い気持ちで臨んだと言います。
その結果、あのようにトリプルアクセルを見事成功させたのです。
そのほかのジャンプもきれいに決め、その時の最大限の力を出し切りました。
今回の四大陸選手権は、紀平梨花さんにとって大きな試練があったと思いますが、それを冷静に受け止め修正できたからこそ逆転優勝することができたのだと思います。
紀平梨花選手の四大陸選手権に対する海外の反応は?
それでは気になる紀平梨花選手の四大陸選手権に対する海外の反応を見ていこうと思います。
国際スケート連盟の反応
国際スケート連盟の公式サイトにも今回の四大陸選手権の様子が記載されていました。
「トリプルアクセルで”beautiful storm”の演技を始めると、ダブルアクセルートリプルトー、トリプルルッツートリプルトー、その他に4回のトリプルジャンプ、さらにレベル4のスピンとフットワークを行いました。彼女はシニアデビューでグランプリファイナルのチャンピオンとなり、今大会では153.14点を出して総合221.99点を獲得しました。そして5位から1位になったのです。」
紀平梨花選手に対する意見を要約すると上記のように書かれていました。
アメリカNBCスポーツ
Rika Kihira wins Four Continents; American dance teams poised for medals https://t.co/5p0niLPWyp
— NBC OlympicTalk (@NBCOlympicTalk) 2019年2月9日
アメリカの3大ネットワークのうちの1つであるNBC。
その中でもスポーツを専門として報道しているNBCスポーツも、紀平梨花さんの四大陸選手権でのフリーの様子を伝えていました。
アメリカのメディアにも取り上げられてしまうほど、紀平梨花さんは世界でも注目されていることがわかります。
アメリカ
1/ Good morning, Rika Kihira. Watching your #4CC2019 free skate was a wonderful way to start the day. (Too late for my old bones last night.) Impossible to compare across eras, but the technical content and seamless movement made it one of best free skates I ever have seen.
— Philip Hersh (@olyphil) 2019年2月9日
アメリカの熟練記者、フィリップ・ハース氏も紀平梨花選手についてTwitterで
「時代を越えて比べるのは難しいが、技術や滑らかな動きは私が今まで見た中でも素晴らしいフリーのうちの1つだ」
と絶賛していました。
ロシア
今や日本と並ぶ女子フィギュアスケート大国のロシア。
もちろん、今シーズンの試合でロシアの女王アリーナ・ザギトワを破ってグランプリファイナルを制している紀平梨花さんに注目しないはずがありません。
四大陸選手権のフリーに関するロシアの反応は今のところ出ていません。
しかし、2018年12月に行われたグランプリファイナルでは、紀平梨花さんの演技を伝えていたロシアの実況席で
「このスケーターを見て弱い所を見つけようとしましたが、ありません、ジャンプ、スケーティング、スピンが素晴らしい!」
と絶賛していました。
このように、あの強豪ロシアでも紀平梨花さんの全てが素晴らしいと評価されているのです。
韓国
韓国と言えばキム・ヨナ選手をはじめ、現在では世界の大会で活躍するイム・ウンス選手がいますよね。
韓国でも隣国である日本のフィギュアスケート選手は注目されるようで、もちろん紀平梨花さんについても取り上げられていました。
韓国メディアからは
「16歳の日本のライジングスター」という表現や「紀平は大会でトリプルアクセルを実現させられる、数少ない女性の1人」というように言われています。
やはり紀平梨花選手はトリプルアクセルを跳べるのが、注目を集める大きな要因になっているのかもしれません。
ヨーロッパ
ヨーロッパにおいても、四大陸選手権の紀平梨花選手のフリーについての反応は今のところ出ていません。
しかし、グランプリファイナルでの演技についてはヨーロッパの大手衛星放送「ユーロスポーツ」で
「なんてパフォーマーだ!この日本人が感動させてくれた」
と興奮した様子で実況していました。
また、イタリアでも「全ての人間を驚がくさせた。生まれ持った品格のおかげで、わずか16歳で客席を熱狂の渦へと巻き込んだ」と絶賛していました。
ヨーロッパからは、カロリーナ・コストナー以来あまり有名選手は出ていません。
それにもかかわらずこのように注目されていることが、紀平梨花選手のすごさを物語っています。
四大陸選手権のフリーについても同じように絶賛されていたに違いありません。
まとめ
- 紀平梨花は四大陸選手権のフリーで色々な理由からトリプルアクセルを冒頭の1本だけにする決断をした。
- その背景には、直前のスケート靴の変更と、それによって起きてしまった左薬指の亜脱臼が原因にあった。
- その決断が吉と出て、トリプルアクセルを含むすべてのジャンプを成功させた。その結果、ショートプログラム5位からの逆転優勝を果たすことができた。
- 紀平梨花は今日本だけでなく、世界中から注目を集めており、どの国でも紀平梨花を絶賛する内容のコメントが出ている。
紀平梨花のすごいところはジャンプはもちろん、それ以外の点でも素晴らしく弱い所がない点である。