2020年にいよいよ東京にてオリンピックが開催されます。
陸上界においては東京オリンピック2020の前哨戦として、世界陸上選手権大会2019(世界陸上2019)が9月26日~10月6日の期間において、カタールのドーハにて開催されます。
世界選手権の代表選手は選考基準をもとに、競技選考会で各種目において日本の代表選手が決まっていきます。
そんな世界選手権の選考基準や選考方法、選考スケジュールをまとめていきたいと思います。
世界陸上とは?
世界陸上は国際陸上競技連盟(IAAF)主催の2年に1度開催される陸上競技で世界最高峰の大会です。
1983年に第1回大会が開催されてから2019年の大会で17回目の大会となります。
日本での開催は1991年東京大会と2007年大阪大会と2度開催をされています。
世界陸上においては、現在は日本のテレビ中継ではTBS系列が独占放送をしており、1997年から20年間(11大会連続)、織田裕二さんと中井美穂さんのコンビがキャスターを務めております。
(2019年4月現在はまだキャスターは誰になるかは発表されていません。)
世界陸上2019はどこで開催?
世界陸上2019は、カタールのドーハで開催されます。
カタールといえば、サッカー2022年ワールドカップの開催地、今年1月ではサッカーアジアカップが開催されたりするなど多種目においても国際大会が開催されている国となっています。
カタールは中東の地域にあるアラビア半島に属する国で、カタールの面積は秋田県よりやや狭い面積の国となっています。
開催時期は9月27日(金)~10日間で熱戦が繰り広げられます。
なお、日本選手をはじめアジア各国の選手は4月21日から開催されるアジア陸上選手権2019もカタールのドーハで開催されますので、世界陸上と同じ競技場で試合ができるのも良いシミュレーションになりますね。
世界陸上2019の選考基準は?
世界陸上の実施種目は49種目(男子24種目/女子24種目/混合リレー1種目)となります。
実際に世界陸上出場選手資格や日本代表の選考基準についてまとめていきたいと思います。
世界陸上参加標準記録の突破【世界各国共通】
世界陸上2019に出場をするためには、個人種目(リレー種目を除く)は国際陸上競技連盟(IAAF)が設けた参加標準記録を突破した選手が参加する資格があります。
100Mでは男子が10秒10、女子では11秒24、男子200Mは20秒40、女子10000Mは31分50秒と前回大会より少し参加標準記録が上がった種目もあります。
なお、種目によっては、女子短距離種目や男子中距離種目は従来の日本記録に近い記録もあったり、参加標準記録をきれずに日本選手が出場できなかったりする種目もあります。
また、1種目あたり上限3名と決まっていますので、日本の選手も世界陸上へ出場をするためには参加標準記録を突破した上で選考会結果を残して代表に選ばれる必要があります。
メダルの期待がかかるリレーに関しては、出場国は16か国と決まっており、出場国はIAAFワールドリレー大会(5月横浜開催)の上位10か国と参加標準記録(ランキング)上位6か国となっております。
日本代表選手選考条件
日本代表選手の選考に関しては、日本陸上連盟が下記のように発表をしています。
トラック・フィールド種目とマラソン・競歩種目とそれぞれ選考方法があります。
トラック・フィールド種目
選考競技会
- 第 103回日本陸上競技選手権大会(2019/福岡)
- 第 103回日本陸上競技選手権大会・混成競技(2019/長野)
- 第 103回日本陸上競技選手権大会・10000m(2019/大阪)
- ドーハ 2019 アジア陸上競技選手権大会(2019/カタール・ドーハ)
選考基準
参加標準記録を突破した上で、1~4において好成績を残した選手を中心に陸上競技連盟が世界陸上においてメダル・入賞が期待できる選手を選出するとともに、本大会の参加資格を有する競技者を最大限派遣の意向。
選考方法
- 日本陸上選手権終了時点における内定者(第1次代表選手決定)
◆参加標準記録を突破している日本陸上選手権優勝者
◆アジア陸上競技選手権の優勝者&日本陸上選手権優勝者 - 日本陸上選手権以降の内定条件
日本陸上選手権優勝者で参加標準記録を突破できた選手 - 世界陸上日本代表選考会<9月16日実施>(第2次代表選手決定)
下記の数字の若い順に優先
1)参加標準記録を満たし、2019年 9月16日時点 IAAFワールドランキングにおいて日本人上位の競技者
2)参加標準記録を満たした、ドーハアジア選手権優勝者
3)参加標準記録を満たした、強化委員会が推薦する競技者
4)ドーハアジア選手権優勝者で、強化委員会が推薦する競技者
※リレー種目に関しては、選考会や強化合宿をもとにメンバーを選考 - 9月16日後の追加条件
参加標準記録を満たしていないが、IAAF からランキングによる追加が認められた強化委員会が推薦する競技者
マラソン・競歩種目
マラソン
男女それぞれ陸上競技連盟が指定した選考競技会において好成績を残し、参加標準記録(男子2時間16分、女子2時間37分)を満たしている選手を最大3名まで選出。
マラソンに関しては、既に選考レースが終わっていますが、まだ正式な代表選手が発表されていません。
9月15日に東京オリンピック代表を決めるMGCとの兼ね合いもあり、世界陸上に出場する選手は、MGCには日程的にも出場が難しいのでどちらの出場するのか注目です。
ちなみに川内選手はMGCより世界選手権の出場の意思を表明しています。
競歩
男女それぞれ陸上競技連盟が指定した選考競技会において好成績を残し、参加標準記録(20K競歩<男子1時間20分、女子1時間30分>50K競歩<男子3時間45分>)を満たしている選手を選出。
競歩の選手においては既に内定選手が出ておりますので紹介をします。
世界陸上2019出場内定選手
- 男子50K競歩:野田明宏(のだあきひろ)選手(自己ベスト3時間39分47秒)
- 男子50K競歩:勝木隼人(かつきはやと)選手(自己ベスト3時間43分03秒)
- 男子20K競歩:高橋英輝(たかはしえいき)選手(自己ベスト1時間17分26秒)
- 男子20K競歩:山西利和(やまにしとしかず)選手(自己ベスト1時間17分15秒)
- 女子20K競歩:岡田久美子(おかだくみこ)選手(自己ベスト1時間29分40秒)
世界陸上2019の選考はいつ決まるの?
世界陸上2019年の選考がある試合のスケジュールは以下の通りです。
- 4月21日~24日:アジア陸上競技選手権(カタール・ドーハ)
- 5月11日~12日:世界リレー2019(横浜)
- 5月19日:第103回日本陸上競技選手権大会(10000m)
- 6月8日~9日:第103回日本陸上競技選手権大会(混成競技)
- 6月27日~30日:第103回日本陸上競技選手権大会
- 7月1日:第1次日本代表選手発表
- 9月16日:第2次日本代表選手発表
- 9月27日10月6日:第17回世界陸上競技選手権大会(ドーハ)
世界陸上2019へむけて選考スケジュールをもとに、世界陸上の日本代表を狙う選手は、参加標準記録の突破とともに選考競技会において結果を残していくためのトレーニングを今後、積み上げていくのではないかと思います。
桐生祥秀選手や山縣翔太選手をはじめ、男子短距離では熾烈なメンバー争いが繰り広げられることが期待されています。
東京オリンピックへむけて、新たなスター選手や注目選手が出てきてくれることを楽しみにしています。
まとめ
- 世界陸上2019は今回で17回目の大会で9月27日からカタール・ドーハで開催
- 世界陸上の出場には、参加標準記録の突破と日本陸上競技連盟が設けた選考基準をもとに選出される
- 既に競歩種目の選手においては代表に内定している
- 選考スケジュールをもとに代表は世界陸上へむけてトレーニングをしている